腸活は「発酵食品を足す」だけでは足りない。エサとセットで考える

健康習慣・時間術

ヨーグルトを毎日食べているのに、実感がない

「腸にいいらしい」と聞いて、ヨーグルトや納豆を毎日欠かさず食べている。それなのに、お腹の調子はいまひとつ——そんな方は少なくないと思います。

腸活というと、どうしても「発酵食品を足す」ことに意識が向きがちです。ですが、最近わかってきたのは、発酵食品だけでは片手落ちだということ。菌を入れるのと同じくらい、その菌のエサを入れることが大事なのです。

日本人に足りていないのは、むしろ食物繊維

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、食物繊維の1日の目標量は18〜64歳の男性で21g以上、女性で18g以上とされています。

対して実際の摂取量は、20歳以上の日本人で男性が約19.9g、女性が約18.0g。数字だけ見ると惜しいところですが、目標に届いていません。しかも年代が上がるほど個人差が大きくなります。

さらに気になるデータがあります。腸内細菌のエサになる「発酵性食物繊維」の摂取量は、70年前の日本人が1日あたり6.1gだったのに対し、近年は3.4gまで減っているというのです。半分近くまで減った計算になります。

「発酵食品 × 食物繊維」の掛け算

発酵食品には有用な菌が含まれています。一方、発酵性食物繊維はその菌のエサになります。つまり両方をあわせて摂ることで、はじめて腸の中で働きが回り出す、というわけです。

大規模な観察研究では、ヨーグルトやキムチなどの発酵食品の摂取が、体重の維持に役立ち、糖尿病・がん・心血管疾患のリスク低下と関係することが示唆されています。また、食物繊維の摂取を増やすと腸内フローラに変化が生じ、健康関連の検査値も改善する可能性が指摘されています。

どちらか一方ではなく、掛け算で考える。これが今の腸活の考え方です。

明日から足せる、現実的な組み合わせ

難しく考える必要はありません。今の食卓に一品足すだけで、掛け算は成立します。

  • なら、ヨーグルトに大麦のシリアルやオートミールを混ぜる。バナナを添えるのも手軽です。
  • なら、白米を大麦入りごはんに変える。もち麦は発酵性食物繊維が豊富で、炊飯器に混ぜるだけです。
  • なら、納豆にきざんだオクラやめかぶを乗せる。味噌汁の具をわかめ・きのこ・ごぼうに寄せる。

ポイントは、続けられる形にすることです。特別な食材を買いに行く腸活は、たいてい二週間でやめてしまいます。いつも食べているものを一段だけ入れ替える。そのくらいがちょうどいいのです。

50代こそ、腸から整える

50代になると、腸内の菌の構成も若い頃とは変わってきます。加えて、食べる量そのものが減るため、意識しないと食物繊維はますます不足しがちです。

腸は免疫や気分にも関わる臓器だと言われています。派手さはありませんが、毎日の一品を見直すことは、この年代でいちばん費用対効果の高い健康投資かもしれません。

まとめ

腸活は「菌を足す」だけでなく「エサを足す」までがセットです。発酵食品 × 発酵性食物繊維の掛け算を、いつもの食卓で一品ぶん。今日の夕食から試してみませんか。


※本記事は一般的な情報であり、特定の効果を保証するものではありません。持病のある方や治療中の方は、食事内容の変更前に医師にご相談ください。

参考

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