きちんと利益が出たのに、決済したあとに「もっと持っておけばよかった」と落ち込む。あるいは、自信を持って入ったのに、大きく損切りして一日が台無しになる。
小さく勝って、大きく負ける。いわゆる「損大利小」で悩んでいませんか。
この記事では、なぜ私たちは利を伸ばせず、損だけ大きくしてしまうのか。その共通する原因と、明日から試せる2つの問いをお伝えします。
利を伸ばせない人と、損を大きくする人は、実は同じ
「利を伸ばせない」と「損を大きくする」は、別々の失敗に見えます。でも根っこは同じところにあります。
利益が出ているとき、私たちは「この利益が消えたら怖い」と感じて、早く確定させたくなります。まだ伸びる相場なのに、自分で閉じてしまう。
逆に損を抱えたときは、「確定させる痛み」を避けたくて、「いつか戻る」という希望にすがってしまう。
どちらも、相場そのものではなく「自分の痛みを避けたい気持ち」を見ている。これが損大利小の正体です。
なぜ「恐れるべきでないとき」に恐れてしまうのか
トレードの心理を扱った本に、こんな言葉があります。人は期待すべきときに恐れ、恐れるべきときに期待する、と。
利が乗って伸びている場面は、本来なら淡々と付いていく場面です。なのに「失いたくない」という恐怖が先に立つ。
逆に、下げ続けている相場を見て「安くなった、そろそろ戻る」と期待してしまう。スーパーの特売と同じ感覚で相場に向かうと、落ちるナイフを掴むことになります。
利小の人に起きていること
- 利益が乗ると「戻されるのが怖い」が先に立つ
- チャートではなく自分の不安を見ている
- 決めた出口より手前で閉じてしまう
損大の人に起きていること
- 短期の形だけを見て大局の向きを確認しない
- 「見たい解釈」を相場に当てはめる
- 損切りが遅れ、一発が大きくなる
明日から試せる、2つの問い
難しい技術はいりません。エントリーの前後で、自分に問いを足すだけです。
ひとつ目。エントリーボタンを押す直前に、こう自問します。「もしこれが損切りになっても、言い訳せずに今日チャートを閉じられるか」。
最悪の結末を先に飲み込んでおくと、ポジション中に恐怖へ振り回されにくくなります。イエスと言えないなら、そのトレードは見送りでいいのです。
ふたつ目。短期のきれいな形を見つけたときこそ、飛びつく前に「上位足の向きは?」と声に出して確認する。
順番は、大局が先、短期は次。逆なら、どんなに短期が整っていても見送る。これだけで、大きな損の多くは防げます。
「勝ちを負けに書き換えない」という習慣
もうひとつ、利小の人に効く小さな習慣があります。
決済してチャートを閉じたら、その後の値動きはもう見ない。決済した瞬間の利益を、その日の基準として固定する。
「もっと取れたはず」を見にいかないこと。これは、せっかくの勝ちを自分で負けに書き換えないための習慣です。
まとめ
損大利小から抜けるのに、特別な才能はいりません。順番があるだけです。
- まず、損を小さく止められるようになる
- それができて、初めて利を伸ばす段階に進める
- 増し玉のような技術は、さらにその先にある
一段目を飛ばして三段目に手を伸ばせば、転げ落ちるだけ。まずは足元から、一歩ずつでいいと思います。
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