猛暑が続き、Xのタイムラインにも「水分を取ってください」「無理をしないで」という言葉が並ぶ毎日です。ただ、熱中症というと屋外での出来事だと思われがちですが、実際にはそうとも限りません。特に年齢を重ねてからは、家の中こそ注意が必要です。
死亡例は「室内」が圧倒的に多い
環境省の資料では、高齢者の熱中症による死亡者数は、屋外よりも室内で圧倒的に多いと示されています。外出時は誰もが警戒しますが、自宅にいるときは油断してしまう。ここに落とし穴があります。
なぜ室内で起きるのか。理由の一つは、エアコンを使っていないことです。電気代が気になる、冷房の冷えが体に障る——そうした理由でエアコンを控える傾向があるとされています。気持ちは分かりますが、暑さのピーク時にはためらわずに使ってください。熱中症警戒アラートが出た日は、迷わずスイッチを入れる。そう決めておくのが確実です。
50代からは「暑さ」と「のどの渇き」を感じにくくなる
もう一つ知っておきたいのが、体の変化です。加齢とともに、暑さそのものを感じにくくなり、のどの渇きも自覚しにくくなります。さらに体内の水分量が相対的に少なくなり、汗をかく量や皮膚の血流も減っていきます。
つまり、「まだ暑くない」「まだ喉が渇いていない」という自分の感覚が、当てにならなくなっていくということです。50代はその入り口にあたる年代です。20代の頃と同じ感覚で夏を過ごしていると、気づいたときには体がついてこない、ということが起こり得ます。
対策はシンプルで、感覚ではなく数字と時間で管理することです。部屋に温湿度計を置いて数字で判断する。水分は「渇いてから」ではなく時間を決めて飲む。この2つだけでもかなり違います。
水分は1日1.2リットルが目安
環境省は、食事以外に1日あたり約1.2リットルの水分補給を目安として示しています。一度にたくさん飲むのではなく、コップ1杯を1日に6〜8回に分けるイメージです。
特に見落としやすいのが、就寝前と起床直後です。眠っている間にも汗をかいて水分は失われますから、寝る前の1杯と、起きてすぐの1杯を習慣にしておくと安心です。また、汗を多くかいた日は、水やお茶だけでなく塩分も一緒に補ってください。
体調が優れないのに「休むほどではない」と押し切って出勤してしまう——そんな声もタイムラインでよく見かけます。ですが夏の疲れは、しばらく経ってから効いてきます。休むという判断も、立派な熱中症対策です。
今日からできるチェックリスト
- 温湿度計を、いつも過ごす部屋に置く
- 熱中症警戒アラートが出た日はエアコンを使うと決めておく
- 水分は時間を決めて、1日合計1.2リットルを目安に
- 寝る前と起きてすぐ、コップ1杯ずつ
- 汗をかいた日は塩分も一緒に
- 「なんとなく不調」の日は予定を減らす
暑さのピークはまだ続きます。我慢は美徳ではありません。涼しく過ごす工夫を、遠慮なく取り入れていきましょう。
※本記事は一般的な情報であり、個別の症状や体調について診断・治療を行うものではありません。体調に不安がある場合は医療機関にご相談ください。


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